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〜第11夜〜

「ある休日」

今日9800円で買ったイヤホンが壊れた。

大音量でスリップノット(笑)聴いてたせいかいきなり途切れやがった。

くそ。9800円もしたってのに…。

俺は腹が立って45万円のプラズマテレビを座布団に叩きつけた。

はっと我に返り、あわてて壊れていないか確認した。

画面が映る。良かった。と思ったら音が出ない。

くそ。45万円のプラズマテレビまで壊れてしまった。送料込みで47万円の損だ。

それにしても今日は静かだな…気晴らしに散歩にでもいこう。


〜第12夜〜

「隣の夫婦喧嘩」

マンションの隣室に若い夫婦が住んでるのだけど、
いつも仲がいいのに、今大声張り上げてケンカしてる。

どうも奥さんの方が旦那に何か凄く怒ってるようだ。

物を投げたり叩いたりしてるのか知らないが、凄い音。
そして、さっき旦那が逃げるように出てくのが見えたんだけど、
不思議な事に、 旦那が居なくなっても
奥さんはまだ

「殺す!」「死ね!」

とか叫んで暴れてる。

え?っと思って隣との壁に耳付けてみた。



叫び声が急に止んだ…




「お前の事だって…!」

ドスの聞いた声が壁伝いに聞こえた…


〜第13夜〜

「友人宅にて」

ある日、一人暮らしをしている若い女性の家に友達がやってきた。
夜遅くまでおしゃべりをしていて、さあ寝ようということになった時、
その友達が喉が渇いたと言い出した。
そして、今からジュースを買いに行きたいのでついて来てほしいという。

女性は「ジュースなら冷蔵庫にあるから」などと応じたのだが、
友達はその日に限って「どうしても飲みたいジュースがあるから買いに行きたい」
と主張して譲らない。

普段からそんなに頑固なところを見せない友人に驚きながらも
ついにはその女性も折れて、しぶしぶながらついていく事にした。


部屋を出て少し歩くと、その友達は女性の手を強くひいて走り出した。
女性は「ど、どうしたの!?急に!?」と言うと、
友人は血相を変えてこう言った。


「早く警察に行くんだよ!!」

わけのわからない女性は「な、なんで?」と聞きました。

すると友人は

「今あの部屋に戻っては駄目!
ベッドの下に包丁を持った男が鏡越しに見えたの…!」

カチャ…


女性の部屋のドアが開く音が聞こえた…


〜第14夜〜

「はぁ〜い」

夕方遅く学校から帰ってくると、家の中が暗い。
「おかあさ〜ん」と呼ぶと、2階からか小さな声で「はあ〜い」と 応える声がする。
もういっかい呼ぶとまた「はあ〜い」。

2階へ上がったところで、誰かが玄関の戸を開ける音が聞こえた。
「しゅんすけ、帰ってる〜?」母だ。
なあんだ。さっきの声は気のせいか。

下へ駆け下りると、誰も居ない。
「…おかあさん?」呼んでみると、「はあ〜い」。
風呂場の方だ。

洗面所をのぞいても、誰も居ない。
風呂の戸を開けて入る。


「…おかあさん?」

「…はあ〜い」
すぐ後ろから声がした。


母の声じゃない。怖くて振り返ることが出来ない。



〜第15夜〜

「ドジな私」

風呂上がりに、テレビでも見ながら髪を乾かそうかと
思ってドライヤーを持って部屋へ行ってテレビをつける。

いきなり怖い女の人の顔がどアップ。
怖い話の特集かな。
なんか色がおかしいけど、まあリサイクルショップで
安くで買った古いテレビだからしょうがないか。

などと思いつつドライヤーをオンにしたらいきなり
電気がバツン!と切れて真っ暗になった。

あちゃぁ…

クーラー入れたままドライヤーは無理があったか…
と思いつつ、テレビの光を頼りにブレーカーの所に行ったら
やっぱりブレーカーが落ちてた。

自分ってドジだなぁ…


完全無修正動画

〜第16夜〜

「不思議な老婆」

ある男の話し。

男が去年某洋楽バンドのライブに行った時、
男と友達二人の計三人で行って、ライブ終了後、
興奮しながら帰宅していた。

すると友人の一人が後ろから誰かに肩を叩かれた。
振り返ると、80才くらいの背の小さい腰の曲がった
老婆が立っていた。

なにかな、道に迷ったりでもしたのかな?など色々思いを
巡らしていると、その老婆はこう言った。

「私、死にそうに見えます?」って。


一瞬「は?」ってなったが、老婆の目は虚ろで非常に
怖くなり、返事もしないでその場を去った。


しばらく歩いてから、みんなで

「怖っ!何あれ」
「お化けかと思ったぜ」
「俺、肩叩かれた時、逆ナンかと期待したんになぁ」
「ねーよ!(笑)」

と半ば笑い話的に話をしていた。

しかし…
話してる途中で男は気付いてしまった。


さっきの一言で気付いてしまったのだ…。


〜第17夜〜

「着信」

二週間くらい前、合コンにて。
一人の女の子と仲良くなった。
話もむちゃくちゃ盛り上がって、向こうも好感持ってくれてるっぽかったし帰りは二人で帰って家まで
送ってあげた。

別れ際、今度は二人で会おうと、ドキドキしながら彼女の電話番号を聞き
「じゃー俺がワン切りするね」と彼女の番号をコールした瞬間…
俺の携帯の発信画面に現れた文字は

「ストーカー?」


実は二年くらい前、数ヶ月に渡って昼夜を問わずに、ある携帯から 無言電話がかかってきていた。
時には女の泣き声が延々と聞こえることもあった。
俺は、その番号を「ストーカー?」という名前で登録し、着信拒否にしていた。

そのうち掛からなくなり忘れていたのだが、今まさに、目の前の彼女の携帯に かけた番号はその番号だった。

背筋が凍り付いた。


〜第18夜〜

「変わってくれよ」

夫と妻、二人暮らしの夫婦がいた。
夫は1ヶ月くらい前から毎日毎日、夢かどうかもわからない、
毎日同じ、おかしな夢ばかり見ると言う。

真夜中、ふと目が覚める。

すると天井に自分と全く同じ姿の人間がしがみついて
首だけ自分の方に向けて『お前はもう十分生きただろ、変わってくれよ』
と言ってくる、と言うものだった。

だから夫は、まるで朝の挨拶みたいに
「また今日も見ちゃったよ…」と毎日毎日妻に相談していたから、
妻も心配していた。


でもある日、その夫が起きてもおはよう、しか言わない。

妻があれ?っと思って、あの変な夢、見なかったの?って
聞いたら、夫は言ったらしい。


「なんのこと?」


〜第19夜〜

「道を教えてください」

夕方の路地でそう話し掛けてきたのは背の高い女だった。
足が異様に細くバランスが取れないのかぷるぷると震えている。
同じように手も木の枝のように細く、真っ赤なハンドバッグをぶら下げている。
はあはぁと何度もため息なのか呼吸なのか分からない息を吐き、 僕に聞いているはずなのに視線はまったく違う方向を向いている。

「あ…あの。どちらへ…?」
やばい人っぽい。
僕は早く答えて立ち去ろうと思った。

「春日谷町1-19-4-201」
「・・・・・・」

そこは僕のアパートの住所だった。
部屋番号までぴったりと合っていた。
「し、知りません」
僕は関わり合いたくないと本気で思い、そう答えた。
すると女はゴキッと腰が折れ曲がるほどにおじぎをして、 またふらふらと路地の奥へと消えていった。
「超こぇえ…」
僕はわざわざ遠回りをしてアパートに戻ってきた。
部屋のカギが掛かっているのを確認し、さっさと開ける。


「道を教えてください」
真っ暗な部屋の中から声がした。


〜第20夜〜

「ヤマノケ」

つい先日の話。
娘を連れて、ドライブに行った。
なんてことない山道を進んでいって、途中のドライブインで飯食って。
で、娘を脅かそうと思って舗装されてない脇道に入り込んだ。
娘の制止が逆に面白くって、どんどん進んでいったんだ。
そしたら、急にエンジンが停まってしまった。
山奥だからケータイもつながらないし、車の知識もないから娘と途方に暮れてしまった。
飯食ったドライブインも歩いたら何時間かかるか。
で、しょうがないからその日は車中泊して、次の日の朝から歩いてドライブイン 行くことにしたんだ。

車内で寒さをしのいでるうち、夜になった。
夜の山って何も音がしないのな。
たまに風が吹いて木がザワザワ言うぐらいで。
どんどん時間が過ぎてって、娘は助手席で寝てしまった。
俺も寝るか、と思って目を閉じてたら、何か聞こえてきた。

今思い出しても気味悪い、声だか音だかわからん感じで…

「テン(ケン?)・・・ソウ・・・メツ・・・」って何度も繰り返してるんだ。

最初は聞き間違いだと思い込もうとして目を閉じたままにしてたんだけど、 音がどんどん近づいてきてる気がして、たまらなくなって目を開けたんだ。
そしたら、白いのっぺりした何かが、めちゃくちゃな動きをしながら車に近づいて くるのが見えた。

形は「ウルトラマン」のジャミラみたいな、頭がないシルエットで 足は一本に見えた。
そいつが、例えるなら「ケンケンしながら両手をめちゃくちゃに 振り回して身体全体をぶれさせながら」向かってくる。
めちゃくちゃ怖くて、叫びそうになったけど、なぜかそのときは 「隣で寝てる娘がおきないように」って変なとこに気が回って、叫ぶことも逃げることも できないでいた。

そいつはどんどん車に近づいてきたんだけど、どうも車の脇を通り過ぎていくようだった。
通り過ぎる間も、「テン・・・ソウ・・・メツ・・・」って音がずっと聞こえてた。

音が遠ざかっていって、後ろを振り返ってもそいつの姿が見えなかったから、ほっとして 娘の方を向き直ったら、そいつが助手席の窓の外にいた。
近くでみたら、頭がないと思ってたのに胸のあたりに顔がついてる。
思い出したくもない恐ろしい顔でニタニタ笑ってる。

俺は怖いを通り越して、娘に近づかれたって怒りが沸いてきて、「この野郎!!」って 叫んだんだ。
叫んだとたん、そいつは消えて、娘が跳ね起きた。

俺の怒鳴り声にびっくりして起きたのかと思って娘にあやまろうと思ったら、娘が
「はいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれた」
ってぶつぶつ言ってる。
やばいと思って、何とかこの場を離れようとエンジンをダメ元でかけてみた。
そしたらかかった。
急いで来た道を戻っていった。
娘はとなりでまだつぶやいている。
早く人がいるとこに行きたくて、車を飛ばした。
ようやく街の明かりが見えてきて、ちょっと安心したが、娘のつぶやきが「はいれたはいれた」から「テン・・ソウ・・メツ・・」に いつの間にか変わってて、顔も娘の顔じゃないみたいになってた。

家に帰るにも娘がこんな状態じゃ、って思って、目についた寺に駆け込んだ。
夜中だったが、寺の隣の住職が住んでるとこ?には明かりがついてて、娘を引きずりながら チャイムを押した。

住職らしき人が出てきて娘を見るなり、俺に向かって「何をやった!」って言ってきた。
山に入って、変な奴を見たことを言うと、残念そうな顔をして、気休めにしかならないだろうが、 と言いながらお経をあげて娘の肩と背中をバンバン叩き出した。

住職が泊まってけというので、娘が心配だったこともあって、泊めてもらうことにした。
娘は「ヤマノケ」(住職はそう呼んでた)に憑かれたらしく、49日経ってもこの状態が続くなら 一生このまま、正気に戻ることはないらしい。
住職はそうならないように、娘を預かって、何とかヤマノケを追い出す努力はしてみると言ってくれた。
妻にも俺と住職から電話して、なんとか信じてもらった。
住職が言うには、あのまま家に帰っていたら、妻にもヤマノケが憑いてしまっただろうと。
ヤマノケは女に憑くらしく、完全にヤマノケを抜くまでは、妻も娘に会えないらしい。

一週間たったが、娘はまだ住職のとこにいる。
毎日様子を見に行ってるが、もう娘じゃないみたいだ。
ニタニタ笑って、なんともいえない目つきで俺を見てくる。
早くもとの娘に戻って欲しい。

遊び半分で山には行くな。


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ヒント

第11夜
この主人公、人間の五感の一つが機能を停止しています…

第15夜
ブレーカーが落ちたのに…

第16夜
老婆の特徴をもう一度、思い出してください…